自分で数珠を作りたいと思ったら知っておくべき予備知識、3つの大枠
こんにちは。
おかげさまで、【念珠の学校オンライン】は、ご好評をいただいております。
今までは、数珠を「買いたい」人を対象にコンテンツ制作をしてきました。
今後は「作りたい」と考えている人のお役に立てるような情報も、もっと公開していきたいと考えています。
それは結果的に「買いたい」人にとっても、役立つ情報かもしれません。
この記事では、漠然と「自分で数珠を作ってみたい」というあなたに、知っておいて欲しい予備知識を大枠を3つにまとめてみました。
①数珠は手作りできる
「まさか自分でつくるなんていう発想はなかった」という人もいれば、「玉に糸を通せばいいんじゃないの?」と軽く言ってくれる人もいます。
数珠作りを生業としている身としては、後者の意見は悔しいですが、糸を通せばいいっていうほど単純ではないということは後述します。
結論から言いますと、特別な機械や道具がなくても、誰でも手作りすることは可能です。
ただし、それなりの技術や知識、そして道具がない分は手間や工夫も必要です。
具体的にどんな方法があるかということは、今後の記事として、ひとつずつ解説していこうと思います。
②想像以上に面倒くさい構造
「玉に糸通すだけ」と思っている方は結構多いという印象があります。
念珠屋と名乗っているのに、真珠のネックレスを修理して欲しいというご依頼も多いです。
(正直申し上げて、できなくはないですが、やんわりお断りすることが多いです・・)
玉に糸を通してあるものは、一緒くたという感じですね。
玉に糸を通すといっても、どんな素材にどれくらいの直径で穴が空いてるか、加工の精度はどうか・・・と、見極めなくてはいけません。
また、その方が、どんな用途で、どのような使い方をするのかを考えた上で、通す糸は何が良いか、最適な答えも変わってきます。
通したらおわりではなく、編み込んだり結んだり、糸の始末はどのようにするかということも考えなくてはいけません。
「そういう面倒な話は要らないんですけど・・」
という反論はあるかと思います。
それももっともなことです。
最近は100円ショップでも数珠を購入することができます。
面倒な工程、コストがかかる部分究極に省いて大量生産されたものですが、そういう需要があっての商品ですので、悪いことだとは思っていません。ただ、違いが分かるかどうかというレベルではなく、構造も素材もひとつも一致していませんので、そういうものだということです。
僕が皆さんに提供したいと考えている数珠は、一般に想像されている以上に、じつは面倒な構造をしています。
③技術だけでは解決しない
念珠の学校オンラインのなかでも、機械的に作り方を伝えるのではなく、何故そうするのかということを、なるべく一緒にお話しています。
いわゆる「諸説あります」ということも多く、絶対そうでなければならないという説得力には欠けることは多いです。
しかし、長い歴史の中で数珠の制作に関わった様々な先人の想いを、次世代に伝えていくには、ストーリーも大切な要素だと思うのです。
見た目の雰囲気だけ真似して、大事な部品や構造の意味が後世に伝わらなくなっては、やがて、数珠の存在意義自体が薄れていきそうだと危惧しています。
自分で数珠を作ってみたいという人が、実際にチャレンジして、自分用のものを一連だけ作ったら満足して、もう二度と作らないということはありません。
次に、家族の分も、そして知人に頼まれて・・と、制作の幅が広がります。
中には、ある程度作れるようになって販売をしたいというかたも、意外と多いです。
それは、とても嬉しいことなのですが、裾野が広まるほど、大切なことが薄まってしまうということはあると思います。
その時に、最終的に数珠を手に掛けたご本人の納得だけでなく、周囲の方に見られても問題のないものであり、宗派や地域に合った、適切なものを選べたかというのはとても心配です。
ですから、自分で作る方には、最低減の知識も一緒に覚えていただきたいと思っています。
まとめ
数珠は、特別な設備がなくても、ご自分で作ることができます。
しかし、それは意外と難しいもので、編み込みや結び方など、外見ではわかりにくい部分があります。
それらを守らないとダメというルールは、ほとんどの場合ありませんが、大切に伝承したいものです。
また、仏教的な関連知識、そして習俗的な知識も、できる限り広く収集して地域にあったものを使っていただきたいと思ってます。
それぞれの項目について詳しいことは、今後の記事のネタにしたいと思います。
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